税金100億円の学力一斉テスト

全国の小学校6年生、中学校3年生、約200万人を対象に全国一斉学力テストが実施される(4月24日)。
教育再生会議は学力向上に生かすことをその目的に挙げていますが、結果公表が教育現場に及ぼす悪影響は教育関係者でなくても十分に想像できませんか?
 練習試合、ブロック予選の会場で「バカ学校なんか帰れ」「頭のいい学校が相手じゃ勝てない」こんなセリフが子どもたちから出てきます。同じ地域に住んでいても学校格差というものさしが働いてしまい、バカ扱いされた子は心が傷つけられるような環境に耐えなければならないでしょう。
 東京都はすでに小学5年生と中学2年生に学力テストを実施し、市区別平均点を公表してきました。平均点競争に乗せられた各市区教育委員会では学力テストの過去問を授業中に行ってからテストを受けさせるようにと指示しています。
 こんなことは教育の営みを破壊する暴挙だとは思いませんか?
 
 自分の子どもの学力を心配するなら担任に確かめる以外にありません。ペーパーテストでは測れるものとそうでないものがあります。そんなテストの側面があっても、結果はひとり歩きして学校を破壊するでしょう。教育本来の目標「自分の生き方を自分で考える力を養う」から遠ざかってしまうことになります。
 私は自分の価値をテストの点数で考えるような個性のない人間を作るのは公教育の役割ではないと主張したい。