生き方を決める?

最終目標がある人は強いと思う。
私の最終目標なんて「往生」することぐらいしかない。

自分の勉強がしたいといつも思ってきた。
小学生の頃の将来の夢は「大学で勉強する事」
女子大に通わされていたとき「こんな大学じゃなくても勉強になるのは他に沢山ある」と親に言い切って退学した。
「勘当だ」と言われた。

自分の生き方を探したい。まずは親から離れてよく考えたかった。
貧乏だったからご飯をくれるアルバイトを次々と試していった。

高卒の資格だけの未成年、氷を二貫ぶらさげて非常階段を5階まで登る。
キッチンのチーフがくれた煮詰めすぎたシチュー、非常階段の踊場にある洗濯機をテーブル代わりにしたわ。

私の他に人はいない非常階段、大熊座が見えていたわ。

夜のビル風も気持ち良かった。


技術を磨きたい、埋もれている文化を直に味わいたい、そんなふうに感じて伝統工芸の研究室がある大学を試してみた。

今持っている資格は大学の時の回りの人間が私を強制的に連れて行ってくれたから。
資格なんて興味がなかったから嫌々だった。

ガイダンスの教授が喧嘩を売ったのよ。
「おまえらは資格が欲しいだけで真剣に生きちゃいない。どうせ採用試験なんて無理だ!」

否定されるとやる気が出る性質だったから、「採用試験なんて受かって見せるわ」と、ついつい頑張ってしまったわ。

今、この仕事で25年もなんて、まさかと思う。

毎日勉強していないといい仕事が出来ないから、あれやこれやと勉強する日常だった。

また、この世界は奥が深いし、毎日が充実していることだけは確かだわ。

最も尊重されるのが人間関係というのは我慢するとしても、最低限の自分を無くさずにいられたらいいのかも。

往生際が悪いと言われても自分の勉強を頑張っていたい。
でも、最低限の自分って、愛娘を守る事の他に今は思いつかない。