4.29池袋

http://www.labornetjp.org/news/2007/0429kanso/

4月29日、「みどりの日」が「昭和の日」に変わった。89年までは昭和天皇誕生日の祝日だった。夕方、東京・池袋で「昭和の日」に反対する約100名の市民デモが行われたが、10台以上の右翼街宣車が押しかけたり、乱闘服の機動隊と私服警官あわせて数百名が過剰警備するなど、繁華街は騒然となった。デモ隊は「昭和の日はいらない」「ヒロヒトは戦争責任をとれ」「天皇制反対」などのシュプレヒコールをあげた。

連休の人ごみで賑わう池袋駅周辺は、警察車両と右翼の街宣車で物々しい雰囲気に包まれていた。集合場所の南池袋公園近くでは、右翼メンバーと警備の警察が談笑していた。
デモ出発直後から、機動隊の不当な規制が始まった。
五叉路の大交差点に入ると、右翼はさらに勢いづき、罵詈雑言でがなりたて挑発してくる。
機動隊は彼らに刺激され、激励されて、しきりにデモ隊に介入してくる。「早く歩け」「シャボン玉はやめろ」。
デモ終了後も、警察の右翼への対応は甘すぎだ。豊島区民センター周辺の公園や道路は、右翼と警察が入り乱れて制圧。
右翼は会場に向かって堂々とアジ演説を行ない、警察はこれを保護していた。建物に入ると、職員がフロアで参加者に執拗に質問を浴びせ、右翼でないとわかると、階上まで案内した。

講演は「憲法天皇制とメディア」という題で、元読売新聞記者の山口正紀さん。
「戦争と昭和天皇−小倉侍従日記をめぐって」という題で、現代史研究家の千本秀樹さん。
山口さんは濃厚なレジメを使って、天皇制と部落差別の問題から、記者時代の苦労話まで、体験談を交えてわかりやすく話した。
千本さんは、公表された日記を基に、戦時下の天皇の実像に迫った。
限られた時間だが、質疑応答も行なわれた。
屋内集会の冒頭、天野恵一さんが打ち明けたエピソードがある。「もうあんたたちの時代じゃない」。警備の警察官が集会参加者に投げつけた言葉だ。
すなわち、左翼や市民運動だけが街頭に繰り出す時代ではない。右翼も跳梁跋扈する。あんたたちの好き放題にはさせないぞ、というメッセージが込められている。
そうですか、とこちらはひるむわけにはいかない。
ならばなおさら奮闘して、「私たちの時代」をつくっていこうではないか。

動画http://www.youtube.com/watch?v=5q2OMNBR63s
やはり先輩たちの姿があった、以前、金曜日の読者会でお見かけしたことのある方々。