夜空のロマン
「星めぐりの歌」(宮沢賢治作詞作曲)
メロディ付き:http://www.ihatov.cc/song/star_.htm
あかいめだまの さそり
ひろげた鷲の つばさ
あをいめだめの 小いぬ、
ひかりのへびの とぐろ。
オリオンは高く うたひ
つゆとしもとを おとす、
アンドロメダの くもは
さかなのくちの かたち。
大ぐまのあしを きたに
五つのばした ところ。
小熊のひたいの うへは
そらのめぐりの めあて。
宮澤賢治のすべての歌曲のなかで、おそらくもっとも親しまれているのが、この「星めぐりの歌」ではないでしょうか。
彼の最初期の童話「双子の星」では、「空の星めぐりの歌」に合わせて銀の笛を奏でるというのが、チュンセ童子とポウセ童子の毎晩のつとめでした。下の歌詞は、この童話のなかで登場しています。
また、晩年の「銀河鉄道の夜」においても、子供たちはケンタウル祭の夜に、みんなで「星めぐりの歌」を唄うことになっています。ジョバンニもカンパネルラも、物語のなかで何回か、この曲を口笛で吹きます。その響きは、ある時は「高く高く」、ある時は「さびしそう」で、作品の舞台における重要な小道具になっています。