漫画研究部としては…

 青少年保護法や表現規制法とかの話題で、高校生たちもまた漫画の表現を不自由にさせようとしていた内閣に反発し不信感を抱いていた。

「じゃぁー、麻生さん!?(ニコッ)」というわずかに明るめの声が私の教室に響いたりしたが、そうなったからといって部費が増えるわけではないし、絵画的表現の理解者かもしれないから期待を感じるけれども、美術教育振興法が誕生することになるわけでもない。名前は美術教育振興法だったと思うけど、何十年も前の話、ロッキード疑惑で消滅してしまった教育予算案の一つ。これが復活する日は来ないものかと常々思っていた。
 次期首相には美術や漫画・アニメに理解がある人になってほしい、が、漫画やアニメを戦争に利用するのは良くありません。戦争放棄を謳った、世界に誇れる憲法があってこそ、あらゆる文化が生きるのだと思う。

 漫画表現のもとは絵巻物だと思っている。美術愛好家の言う「スーパーフラット」の表現形態が古く絵巻物の時代から続いているのかもしれない。平面的な線描と横滑りする様な場面の移り変わりが洋画にはない独特のものだと思う。漫画表現技術の継承と技法の蓄積はそんな長い歴史があるのだと覚えておきましょう。

http://www.asahi.com/special/070912/TKY200709120357.html
…麻生氏は、外相時代の今年5月に外国人漫画家を顕彰する「国際漫画賞」の創設を表明するなど、漫画やアニメの文化に関心が高いことで知られている。