神奈川県個人情報保護審議会へ再度、要請を!!

 本年1月11日付毎日新聞(オンライン)によると、神奈川県教委が君が代斉唱時に起立しなかった教職員の氏名を校長に報告させていることについて県の審査会が県個人情報保護条例違反との答申を出した問題で、県個人情報保護審議会(会長・兼子仁東京都立大名誉教授)も「不適当」とする答申案をまとめたと伝えられています。

(1月17日、木曜日の次回審議会に会長案として提案され、了承される見通しとのことです。審議会は同日6時半から石川町にあるかながわ労働プラザ(Lプラザ)4Fで行われる予定です。傍聴も可能です。 )

報道では、下記のように伝えられています。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 答申案は、(不起立が)さまざまな訴訟で争点になっている憲法上の人権に深くかかわると指摘。「(氏名収集の)正当性や必要性を積極的に認め、諮問内容を適当とする答申を行うことはなしがたい」と結論付けた。

 ただ、「最終的にいかなる職権行使をするかは実施機関である県教委に条例上、委ねられている」として、継続するかの最終的な判断は県教委に委ねる形にしている。

 この問題では、氏名を収集された教諭16人の申し立てに基づき県個人情報保護審査会が昨年10月、氏名を県条例が収集を禁じた「思想・信条の個人情報」と認定。県教委は、条例が禁止の例外としている「正当な事務・事業の実施のために必要な情報」に当たるとして審議会に諮問した。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 この「結論」のうち、「(氏名収集の)正当性や必要性を積極的に認め、諮問内容を適当とする答申を行うことはなしがたい」とする点は、
県個人情報保護条例の実質を保つ上で正しい判断です。

 ただし、《「最終的にいかなる職権行使をするかは実施機関である県教委に条例上、委ねられている」として、継続するかの最終的な判断は県教委に委ねる形にしている。》という部分は、中途半端で、不徹底です。つまり、「こうだ、と答申はしておくが、諮問した側はどうしようとかまわんよ」と取れる物言いです。もともと諮問の答申は、諮問した側を絶対的に縛る性格のものではないとは言え、わざわざそんなことを答申に書き込む必要があるでしょうか?委員会答申に正当性があると考えるなら、「教育委員会はこの答申を尊重すべきだ」と、はっきり書き込むべきです。


県個人情報保護審議会に「神奈川県教委による個人の思想及び信条に関わる情報収集を認めないで下さい。また、答申には『県教委はこの答申を最大限尊重すべきだ』とはっきり書いて下さい。」との要請をお願いします。

【要請先】神奈川県個人情報保護審議会 会長 兼子仁様
郵送 横浜市中区日本大通1 神奈川県県民部情報公開個人情報保護班
電話 045−210−3720
FAX 045−210−8838
神奈川県県民部情報公開課への問い合わせフォーム
http://www.pref.kanagawa.jp/sosiki/kenmin/0218/index.html
(↑ここから「神奈川県個人情報保護審議会 会長 兼子仁様」と明記して要請を行って下さい。)

(文例)
 = = = = = = = = = = = = = = =
 昨年10月24日、神奈川県個人情報保護審査会は、神奈川県教育委員会(以下、県教委)が、県立高校の卒業式や入学式で「君が代」斉唱時に起立しなかった教職員の氏名を収集し報告させていることについて、その個人情報の収集・保管・利用をやめるように答申しました。

 この答申を尊重するのは行政としての当然の義務です。県教委は例外適用を求めて諮問しましたが、例外適用を認めるということは、条例の主旨を否定し、空洞化させるものです。これは県行政を混乱させるものであり、許される事ではありません。

 神奈川県個人情報保護審議会においては例外適用を認めないようにすべきと考えます。

 さて、本年1月11日付毎日新聞(オンライン)報道は、貴審議会は、例外適用を「不適当」とする答申案をまとめたと伝えています。
この報道では、下記のように伝えられています。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 答申案は、(不起立が)さまざまな訴訟で争点になっている憲法上の人権に深くかかわると指摘。「(氏名収集の)正当性や必要性を積極的に認め、諮問内容を適当とする答申を行うことはなしがたい」と結論付けた。

 ただ、「最終的にいかなる職権行使をするかは実施機関である県教委に条例上、委ねられている」として、継続するかの最終的な判断は県教委に委ねる形にしている。 (以下略)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

この「結論」のうち、「(氏名収集の)正当性や必要性を積極的に認め、諮問内容を適当とする答申を行うことはなしがたい」とする点は、
県個人情報保護条例の実質を保つ上で正しい判断です。

ただし、《「最終的にいかなる職権行使をするかは実施機関である県教委に条例上、委ねられている」として、継続するかの最終的な判断は県教委に委ねる形にしている。》という部分は、中途半端で、不徹底です。

諮問の答申が諮問した側を絶対的に縛る性格のものではないとは言え、わざわざそのようなことを答申に書き込む必要があるでしょうか?貴委員会が答申内容に正当性があると考えるのならば 答申には『県教委はこの答申を最大限尊重すべきだ』とはっきり書いて下さい。

 住所(またはアドレス、FAX番号、電話番号のいずれか) 氏名