学習指導要領案へのパブリックコメントを出そう


新学習指導要領に意見を届けましょう !
  文部科学省がバブリックコメントを募集中!
                締め切り3/16

学習指導要領の改訂が終盤を迎えています。
文部科学省では現在、小学校学習指導要領案及び中学校学習指導要領案等に対
する意見公募手続パブリック・コメント)を実施しています。
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/20/02/08021505.htm

締切は3月16日(日曜日)(必着)です。
今後10年の学校教育の方針を決める指導要領に、ぜひそれぞれの立場から意見
を出していきましょう。

【背景】

本年1月に発表された中央教育審議会答申「幼稚園、小学校、中学校、高等学校
及び特別支援学校の学習指導要領等の改善について」においても、その理念に、
「持続可能な発展の実現が重要であること」「そのような社会の構造的な変化
に対応する能力として「生きる力」が重要であること」が明記されています。

またこの理念に連動し、「持続可能な社会づくり」に類するキーワードは、英
語・社会・理科・家庭科・環境教育・ものづくりなど、20カ所近く記述されて
います。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/news/20080117.pdf

しかしながら、今回の指導要領案では「持続可能な社会」という表記は、中学
の公民の「内容」と、理科の「内容」の二ヶ所のみとなっており、いずれも学
んできたことを最後に持続可能な社会づくりの観点から捉えなおす位置づけに
はなっているものの、全体の中では埋没している感が否めません。

21世紀を担う市民の育成という教育の責務を考え、また答申で示された指導要
領の理念に照らし合わせると、小中双方の総則の”教育課程編成の一般方針”
や各教科の”目標”に「持続可能な社会づくり」を位置付けることはとても重
要なことであると考えます。

また、総合的な学習の時間、特別活動は、まさに「持続可能な社会づくり」に
必要な態度や能力を育むことを目指しており、この目標の部分にも「持続可能
な社会づくり」を位置付けるべきと考えます。

                      (以上、ESD-J事務局より)

文科省が、先日発表された新学習指導要領案(幼・小・中)への
パブリックコメントを募集しています。
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=185000297&OBJCD=100185&GROUP=

教育基本法は、たとえば第二条で、教育の目標を以下のように定めています。

(教育の目標)
第  二 条
 教育は、その目的を実現するため、学問の自由を尊重しつつ、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。
一  幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い、豊かな情操と道徳心を培うとともに、健やかな身体を養うこと。
 二  個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び自律の精神を養うとともに、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うこと。
 三  正義と責任、男女の平等、自他の敬愛と協力を重んずるとともに、公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。
 四  生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと。
 五  伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。

「国と郷土を愛する」などと書かれていて愛国心強制の危険も
はらんでいますが、「生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと。」
「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。 」
という項目は、視点を変えれば、自然と共生する各地の暮らしの知恵を学び、
持続可能な地域・世界を作ることをうたっているとも読めるものです。
これからの教育は、経済成長や競争をあおるのではなく、平和で持続可能な社会の
実現をめざすものでなければならないはず。
そして日本の学校教育でESDが推進されていくためには、学習指導要領に
「持続可能性のための学び」という視点が明確に書き込まれていなければなりません。
地球温暖化問題や食への関心の高まりなど、追い風もあります。
というわけで、教育に関心のある人はぜひ、
学習指導要領に「持続可能性」という言葉がもっと書き込まれるように
パブリックコメントを出すといいと思います。(締め切りは3月16日です。)

たとえば、こんなコメントを出している人もいるようです。
http://blog.goo.ne.jp/snaka4302/e/3fbc52b05b711c4c188312a3a6579ff6