霧島屋久国立公園

 オフ車でフェリーに乗り宮之浦港で下船。白谷林道の白谷広場駐車場から歩く。標高800m白谷山荘避難小屋まで一時間半。もののけ姫の背景と同じ樹木や岩を探したり、森の住人ヤクザルを訪ねる。ヤクザルはニホンザルの亜種、やや小型だ。鹿児島と陸続きだった数万年前に渡り、雨が多い環境に適応した。長く粗い体毛が特徴的だ。この長い毛は簑の役割を果たしているらしい。
  標高1000mを越えると本州のブナ帯の気候と同じなのに落葉樹が、ブナの木がここにはない。氷河期に南下していたブナは屋久島には間に合わなかったのだ。偶然にもブナというライバルが出現することはなく、杉が主役の森林が保たれている。樹齢千年以上を屋久杉、数百年は小杉と呼び分けている。江戸時代には伐倒されてしまったが、建築材料として嫌われる木理の複雑な凸凹の激しい木が屋久杉として残り、その頃の更新が小杉になっているのだろう。
 有名な縄文杉は標高1300mの地点にある。7200歳とかなりの高齢。巨大なウイルソン株は周囲が13.8m「切株更新」を証明する樹齢300年の小杉がその周りにある。杉に抱きつくヤマグルマも見逃せない。情熱的な広葉樹と言われ幹に食い込む激しい姿だ。